「ランドセルは海を越えて」キャンペーン
2010.01.28
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◆1 エコモチ支援先NPO/NGOニュース ◆
国際協力NGO ジョイセフ
「ランドセルは海を越えて」キャンペーン
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世界中の女性たちが安全な環境で赤ちゃんを産み、育児をするための環境整備
を支援している国際協力NGOジョイセフ。
今回はジョイセフが実施している、早婚、多産をする途上国の女性たちに教育
機会を与えることと、ランドセルという身近なものを通じて日本の子どもたち
に、ボランティアとリサイクルの気持ちを持ってもらうことを目的とした
「ランドセルは海を越えて」キャンペーンをご紹介致します。
━「ランドセルは海を越えて」キャンペーン━
小学校を卒業すると、想い出のたくさん詰まったランドセルは、処分もできず
に倉庫や押入れ等で保管されているケースがほとんどです。
そこで、6年間の想い出がたくさん詰まった使用済みランドセルに、ノート、
えんぴつ、クレヨン等の文具を詰めて、世界でもっとも物資が不足している国
の中のひとつであるアフガニスタンとモンゴルのこどもたちにプレゼントする
活動が「ランドセルは海を越えて」キャンペーンです。
「ランドセルは海を越えて」キャンペーン
http://www.joicfp.or.jp/jpn/randoseru/kuraray/index.shtml
━ランドセルを送り、出産の知識を得るための教育機会を━
アフガニスタンでは十分な教育を受けないまま12~3歳で結婚、出産する女の子
がたくさんいます。
多産が美徳と考えられているため、合計特殊出生率が6.51と非常に高く、これは
日本の5倍の数字になります。
また、『へその緒を石の上に乗せてナイフで切って赤ちゃんの首に巻くと健康
な子が育つ』といった慣習や迷信に頼った出産も多く、妊産婦死亡率も世界で
2番目に高い1800/出生10万件となっています。これは日本の300倍以上の
死亡率です。
母体が十分に発達しないまま出産をする少女たちの多くは、読み書きができず
健康や衛生の知識が十分にありません。そのため彼女達は母体の変化やクリ
ニックに行く必要性が分りません。このことが十代の妊娠の危険と直結して
いるのです。
こうした少女たちがもし、初等教育の小学校6年間だけでも受けることができれば
彼女たちは将来、自分や家族の健康を守る知識を手に入れることができます。
日本では当たり前のランドセル、そして当たり前の小学校教育。
しかしアフガニスタンには教育が受けられず、社会も知らず精神的に不安なまま
結婚をして出産をする少女たちがいるのです。
『一人でも多くの少女たちに教育機会を与え、一人でも多くの人が健康で幸せな
生活が送れるように』との想いが込められて今年も学用品の詰まったランドセル
が届けられています。
━ランドセルが学業の意欲に━
ランドセルが配布された村では、地域全体の教育水準向上にむけて、積極的な
声が聞かれるようになっています。
例えば、村の長老は「ランドセルを配りながら、次はオンボロ校舎をどうにか
してやらなければと思いました。」と語りました。
学校の校長からは「ランドセルを男女両方に平等に配ることで女の子も同じ
ように学校へ通うのが当たり前だと思うでしょう。男女の機会均等の教育が
未来のアフガニスタンを担っているのです。」という言葉が返ってきました。
ランドセルを受け取った5年生のバスミナさんは「ランドセルを背負って
小学校に通い続けたい。一生懸命勉強していつかアフガニスタンのために働く
の。」と目を輝かせて言いました。
ランドセルは大きく光ってカラフルで、形に特徴があるためとても目立ちます。
何もない農村地域では配布からたったの1年で学校へ通う子どもたちの象徴と
なり、大切に使用されているのです。
ジョイセフ(財団法人 家族計画国際協力財団)
http://www.joicfp.or.jp/jpn/