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◆ エコモチ支援先NPO/NGOニュース ◆
社団法人 日本ユネスコ協会連盟
「ナビさんが語る寺子屋への思い」
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世界中のすべての人が読み書きや計算を学べるようになるための「世界寺子屋
運動」を行っている日本ユネスコ協会連盟。
今回は、11月に行われた日本ユネスコ運動全国大会の際に来日した、
モハマド・ナビさんの寺子屋への思いをお伝えします。モハマド・ナビさんは
アフガニスタンで識字教育を受け、現在は寺子屋運営委員を務めていらっしゃ
います。

━ソ連政権への反発から子どもたちが学校へ行くことを禁止━
 『私はアフガニスタン・イスタリフ郡で生まれました。父は農夫でよく働き、
子どものころは毎日、畑まで弁当を運んだり牧場の番もしました。ソ連が
アフガニスタンに侵攻した後、イスラム過激派のムジャヒディンたちは
ソ連政権に反発し、子どもたちが学校へ行くことを禁じました。』

━CLC(寺子屋)が建設され、ダリ語や算数を学ぶ━
 『やがてCLC(寺子屋)の建設工事が始まりました。CLCが識字教育のために使
われると来たときは喜んだものです。完成を待ち望み、工事の手伝いもしました。
そして2003年、村にCLCが完成したのです。
私は人生で初めて識字クラスに出席し、ダリ語や算数を学びました。自分の名
前が書けるようになったので、もう出欠簿への署名を人に頼まずにすみます。
簡単な新聞記事なら読めるようになりました。いくつになろうと、学ぶのに
遅いということはありません。いまは大きな幸せと誇りを感じています。堂々
と「私は字が読める」といえるのですから。父が亡くなった後500本のブドウの
木を譲り受け、私はいま農業省で園芸家として働き、イスタリフ村で花や木を
育てています。農業省では、たくさんの植物の種や肥料をまとめて渡されます。
農夫たちに分配するための計算が、私にできるようになったからです。子ども
にも学校に行かせる決心をしました。いま長男は高校を卒業し、仕事をする傍
ら大学で勉強、他の子どもたちも全員学校で勉強しています。』

━夢は、村に非識字者がいなくなること━
 『私には夢があります。私の子どもたち全員が教育を修了し、社会に貢献で
きる仕事に就くことです。そしていつかイスタリフ村に非識字者がいなくなる
日が来るのを望んでいます。』