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           ◆ エコモチブックレビュー ◆
          『思いやりはお金に換算できる!?』
           (有路昌彦著 発行:講談社)
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今月ご紹介するのは、ちょっと目をひくタイトルの「思いやりはお金に
換算できる!?」という本をご紹介します。
この本は環境経済学(本の中ではエコ経と呼ばれる)をやさしく説いた
本であり、これからは「エコ経」こそが経済学の本流になると著者は説いて
います。自然や思いやり、いじめなどといったお金に換算できないと思って
いたものも実は、お金に換算することができます。思いやりをもつことで
社会全体のコストが下がり、少ないお金でも不安のない社会を作ることが
できるのではないか、ということをさまざまな視点から説いています。
一つの例として、子どもの教育費をあげています。共働きの両親を持つ
子どもを放課後家に一人でおいておくわけにはいかないので、
あらゆる習い事をさせ、その結果さらにお金がかかってしまいます。
しかし、近所の人に気兼ねなく子どもの世話を頼むことができたら、習
い事をさせなくてもこの問題は解決できます。コストをかけなくても
こういった「つながり」や「思いやり」があれば何もかもをお金で解決
しなくてもいい、ということですね。
この例には私も納得してしまいました。
なんとなく大切だと思われている思いやりや自然の価値をお金と
いう分かりやすい指標に換算した本です。
この本は、「世の中経済という軸だけではたして良いのだろうか」と
考えてみたい方におすすめです。

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